2010(平成22)年10月21日、エジプト国「ボルグエルアラブ国際空港」にて、新旅客ターミナル施設等の完成式典が行われました。
ボルグエルアラブ国際空港(以下、本空港)は、エジプト国北部に位置する第2の都市アレクサンドリア市の近郊にあり、市街地からは約40Kmの距離に立地する空港です。
近年、アレクサンドリア都市圏の航空旅客は急激な増加傾向にありますが、都市圏の航空交通を担っている「アレクサンドリア・ノズハ国際空港」は市街地の中心に位置しており、隣接する湖の水面よりも低い軟弱地盤に位置し、狭小な用地で拡張余地が少ないことや安全な航空機の運航に対する懸念がありました。
カイロ国際空港以外のエジプト国内空港すべてを管理する「エジプト国空港会社(EAC)」は、日本国の国際協力機構(JICA※1)の資金協力を得て、近郊の本空港に新たな旅客・貨物ターミナル等を建設し、アレクサンドリア都市圏や北部エジプトの航空旅客を担う空港施設一式を整備してきました。
株式会社日本空港コンサルタンツ(以下、当社)は、2005年9月から、EACより基本設計、詳細設計、入札支援、施工管理の各業務を受注し、空港整備事業に携わってきました。
本空港には、既存施設として3,400mの滑走路と小規模な旅客ターミナルビルが設置されていましたが、本事業により滑走路を挟んだ反対側に新旅客ターミナルビルや貨物ビル、誘導路、駐機場、管制塔等の施設一式を整備しました。
開港後には、市街地に位置する現在のノズハ国際空港の就航便を順次移管し、年間100万人の旅客と、1万トンの貨物を取り扱う国際空港として生まれ変わります。
また、2009年からは、成田国際空港(以下、NAA)との業務提携により、空港経営管理支援(空港マネージメント業務、空港マーケティング業務)も実施しており、安全な航空機運航が可能な空港運営体制の整備と、日本式の質の高い旅客サービスの提供を目指し、空港職員の育成にも努めています。
このほど、当社が業務を行ってきた本空港が完成を迎え、2010年10月21日に、ムバラク大統領、エジプト国政府関係者、並びに、在エジプト日本国大使館・奥田紀宏特命全権大使、国際協力機構(JICA)・井黒伸宏エジプト事務所長の臨席の下、新旅客ターミナルビルにて完成式典が行われ、当社からは代表取締役社長・松前真二と、取締役国際業務本部長・青井正(ボルグエルアラブ国際空港近代化計画プロジェクト・マネージャー)が出席しました。
また、本空港の完成に先立ち、2010(平成22)年6月2日には、国際協力機構(JICA)・緒方貞子理事長が本空港建設現場に来訪し、来訪記念の植樹、並びに、旅客ターミナルビルを視察されました。
新旅客ターミナルビルには、EACとしては初めてとなる固定旅客搭乗橋(ボーディングブリッジ)が設置されたほか、出発・到着旅客の階層分離構造の採用、共用チェックインシステム、爆発物検知装置(EDS)の導入、国内線・国際線共通運用が可能なゲートの設置など、国際空港に求められる新しい技術やノウハウが取り入れられています。
アレクサンドリア都市圏の航空旅客は、ノズハ国際空港との合計で2009年に約150万人に達しており、2010年には180万人を超えると見込まれていますが、両空港の現行施設から規模・設備・人材ともに生まれ変わった旅客ターミナルビルの運用開始により、旅客サービスの大幅な向上が期待されており、多くの旅行客がスムーズに空港を利用できるようになります。
本空港ではこのたび新施設一式の完成を迎えましたが、当社では、今後もNAAとの業務提携により開港後1年間に渡って空港職員の指導・訓練を行い、我が国の国際協力事業の一環として整備された本空港が、より効果的にエジプト国の発展に貢献できるよう努めてまいります。
※1 JICA:Japan International Cooperation Agency(独立行政法人 国際協力機構)
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